厚労省が調査
国保加入者に出産時に支給される「出産育児一時金」。
海外出産によって出産育児一時金を受け取った外国人の数などを厚労省が調査しました。
海外で出産したと出産証明書を偽造し自治体から一時金を騙し取った事件も過去にあります。
国民健康保険(国保)に加入する外国人が海外で出産しても日本から出産育児一時金(42万円)を受け取っていることから、不正受給がないか厚生労働省が月内に初めて調査を始めることが13日、分かった。また、訪日外国人客が急増する中で、外国人が治療費を支払わないケースが相次いでいるため、未払いを繰り返す恐れのある外国人の再入国拒否を盛り込んだ総合対策案を政府がまとめ、14日に公表することも判明した。
産経新聞2018.6.14:https://www.sankei.com/article/20180614-NBNN5PPLVFNIPEBOPHTX7VW5CM/
「出産育児一時金」とは?
国民健康保険に加入している人が出産したとき、出産した子供1人につき42万円が支給される制度です。
基本は「直接支払制度」で支給
基本は「直接支払制度」のパターンが多く、出産して手続きをすると、自治体から病院に42万円が支給され、本人が病院に支払う費用はその42万円分が引かれることになる、というものです。
基本は、病院に支払う出産に関する医療費が42万円引きになる、というものですね。
海外出産したら直接受給
一方で、海外にある病院で出産した場合、上記の直接支払い制度の仕組みで自治体から海外の病院に支給することが難しいので、出産した本人が日本に帰国してから自治体に申請し、42万円を受け取ることになっています。
海外出産した場合は、直接お金を受け取れるんですね。
不正の疑いがあるケースが増加
ある自治体では特定の国籍に海外出産の受け取りが偏って多かったり、また、海外出産したと証明書等を偽造して自治体から支給を騙し取る事件もあることから、厚労省が、外国人の海外出産による支給件数などを調査しました。
海外出産による直接受給が1年間で約1800件も
平成29年度、外国人が海外出産し帰国後に支給を受け取った件数は1799件。
支給額は7億4000万円でした。
約1800件も…。結構多いですね。
国保は外国人も加入可能
国民健康保険は、外国人も、在留期間が3カ月を超えれば加入できる仕組みになっています。